CIOが「半固体系バッテリー」を定義し次世代モバイルバッテリーを展開へ – 安全性と透明性を重視した新シリーズ

2025年11月25日

CIOが提唱する「半固体系バッテリー」とは

現在、「半固体電池」という言葉は広く用いられていますが、2025年11月時点では、公的な規格や業界として統一された定義は確立されていません。この未開拓な技術領域では、製造技術や安全性の水準がメーカーによって大きく異なるため、「半固体＝安全」という単純な解釈は誤解を招く可能性があります。

このような状況に対し、CIOは名称そのものではなく、「中身」に焦点を当てた情報開示の方針を打ち出しています。具体的には、以下の要素を順次開示していくとしています。

採用セルの膨張係数やサイクル特性などの仕様値
性能や安全性を確認するための試験条件
そこから得られた実測データ

そして、CIOはモバイルバッテリーの安全性を「構造（ハードウェア）」と「制御（ソフトウェア）」の二つの軸で評価し、独自の定義を設けています。

NovaCore C2: 半固体系セルの採用に加え、クリアランス（膨張余裕）、区画（セルの仕切り）、難燃、放熱など、内部構造に関する独自の設計基準を満たしたコア設計レベル。
NovaSafety S2: 高温時の出力抑制など、ファームウェアによる安全制御を強化した制御レベル。

これらの要件を満たし、かつCIOが定義する半固体系セル（電解液含有量10%以下を前提とし、実測値と評価条件はCIO公式サイトで技術資料として開示）を採用したバッテリーパックのうち、NovaSafety S2以上の制御要件を満たすものを「半固体系バッテリー」と総称して展開するとのことです。

この取り組みの詳細は、以下の特設サイトで公開されています。
https://connectinternationalone.co.jp/234129-2/

初の製品「SMARTCOBY SLIMⅡ Wireless2.0 SS5K」

CIOが半固体系バッテリーとして初めて販売を開始する製品は、「SMARTCOBY SLIMⅡ Wireless2.0 SS5K」です。この製品には、スマートフォン分野でも採用実績のあるTier1電池メーカー製の半固体系セルが採用されており、これらを搭載した内部構造設計は「NovaCore C2」と定義されています。今後、既存製品のリビジョンアップや新製品への置き換えが順次進められる予定です。

製品名: SMARTCOBY SLIMⅡ Wireless2.0 SS5K
販売チャネル: Amazon
製品ページ: https://www.amazon.co.jp/dp/B0FTZ4M256

CIOの透明性への取り組み

CIOは、半固体系バッテリーに関する詳細情報を公開する目的として、「半固体」という名称や呼称だけでは判断できない領域が多い点を挙げています。どのような仕様のセルを採用し、どのような条件で試験を行い、仕様に対しどのような強みと制約があるのかを明確にすることで、利用者が納得して製品を選べる環境を構築したいという考えです。

また、技術の進歩が安全性や信頼性の向上に直結する領域であるため、ロードマップや現時点での制約条件を含めた情報を先行して伝えることも不可欠とされています。新しい選択肢が近い将来登場する可能性について、利用者が知らないまま判断してしまう状況を避けるための配慮です。

CIOは、どの技術を採用するかだけでなく、「どのように説明するか」も安全の一部であると考えており、性能や試験結果、設計思想を丁寧に開示し、理解しやすい形で提供することが利用者の安心につながると説明しています。

モバイルバッテリー回収サービスについて

モバイルバッテリーは処分が難しい製品であり、劣化や落下、古くなったことによる安全性低下への社会的な回収スキームは十分ではない状況です。CIOは社会貢献の一環として、モバイルバッテリーの回収サービスを実施しています。利用を検討される方は、以下のリンクをご参照ください。

CIO自社製モバイルバッテリー回収サービス: https://connectinternationalone.co.jp/collectservice/
他社製モバイルバッテリー回収サービス: https://connectinternationalone.co.jp/othercollectservice/

まとめ

株式会社CIOは、未定義な「半固体電池」の市場において、独自の厳格な基準「NovaCore C2」と「NovaSafety S2」を設け、「半固体系バッテリー」の展開を開始しました。これにより、利用者は製品の安全性と性能について、より透明性の高い情報に基づいて選択できるようになります。最初の製品「SMARTCOBY SLIMⅡ Wireless2.0 SS5K」に続き、今後も新技術を採用した製品の展開が予定されており、モバイルバッテリーの購入を検討している方は、CIOの公式サイトで公開される技術情報やロードマップを参考にすることをおすすめします。