M5Stackの新型IoT開発キット「M5StickS3」が登場 – ESP32-S3と強化されたオーディオ機能で音声インタラクションを身近に

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進化したメインコントローラとオーディオ機能

M5StickS3の最大の特徴は、メインコントローラに強力な「ESP32-S3-PICO-1-N8R8」を採用した点です。2.4 GHz Wi-Fi通信に対応し、8 MBのフラッシュメモリと8 MBのPSRAMを内蔵することで、よりリソースを必要とする高度なプログラムや複雑なデータ処理を余裕を持って実行できる性能を実現しています。これにより、開発者はアイデアをより自由に形にできるでしょう。

ハードウェア面では、1.14インチディスプレイ、6軸IMUセンサー、プログラマブルボタンといった定評あるHMI(ヒューマンマシンインターフェース)を維持しつつ、特にオーディオ回路が大幅に強化されました。ES8311コーデック、高感度MEMSマイク、AW8737パワーアンプの組み合わせにより、クリアな音声キャプチャとハイファイ音声出力を両立しています。この進化は、AI音声アシスタントとの対話や音声認識といったインタラクティブな体験を、より身近なものにすると期待されます。

M5StickS3の内部構造とピン配置

広がる活用シーン

M5StickS3は、IR送受信機能や250 mAhのリチウム電池も内蔵しており、幅広い開発シーンでの活用が可能です。直感的なUI操作によるスマートホームの制御や、独創的なAIデバイスの開発など、エンジニアの想像力を形にするための強力なツールとなるでしょう。

M5StickS3の主な仕様

M5StickS3の機能と仕様

SoC ESP32-S3-PICO-1-N8R8(Xtensa LX7 最大240MHz)
フラッシュ 8 MB
PSRAM 8 MB
Wi-Fi 2.4 GHz Wi-Fi
電源入力 USB Type-C DC 5 V
ディスプレイ 1.14インチ IPS-LCD(135 x 240)
オーディオコーデック ES8311:24 bit、I2S プロトコル
マイク MEMS マイク、SNR:65 dB
スピーカー AW8737 パワーアンプ
IMU BMI270(6軸)
赤外線(IR) 送信(TX)+ 受信(RX)
動作温度 0 ~ 40°C
バッテリー 250 mAh
拡張端子 Hat2バス、 HY2.0-4P、 USB-C
Grove 負荷容量 無負荷:5 V
消費電流 電源オフ:4.2 V@14.02 uA
製品寸法 48.0 x 24.0 x 15.0 mm
製品重量 31.3 g

M5StickC Plus2からの進化とトレードオフ

M5StickS3は、前モデルM5StickC Plus2と比較して、SoCの高性能化(ESP32-S3)、RAMの大幅増量(PSRAM 8MB)、オーディオ機能の劇的な強化(コーデック+1Wスピーカー、MEMSマイク)、IR送受信機能の追加など、多くの点で進化を遂げています。

一方で、M5StickC Plus2に搭載されていたRTC(リアルタイムクロック)はM5StickS3では非搭載となっています。正確な時刻管理が必要なプロジェクトでは、別途対応を検討する必要があるでしょう。また、M5StickC Plus2と比較して、M5StickS3はわずかに厚みが増し(13.5mmから15.0mm)、重量も大幅に増加しています(16.7gから31.3g)。携帯性や小型化が求められるプロジェクトにおいては、この点が考慮すべきトレードオフとなるでしょう。

販売情報

M5StickS3は、スイッチサイエンスのウェブショップにて販売されています。

M5StickS3製品画像

  • 型番:M5STACK-K150

  • 商品名:M5StickS3(ESP32S3ミニIoT開発キット)

  • 価格(消費税込み):4,290 円

  • 購入ページ:https://ssci.to/10921

スイッチサイエンスについて

スイッチサイエンスは、「テクノロジーをより多くの人が道具として当たり前に使える世界」を目指し、電子工作用品の輸入調達、自社開発、販売を行う電子回路モジュール事業を展開しています。また、STEM教材事業やIoT開発協力事業も手掛けています。

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