「スマホ使いすぎ」7割が自覚、現代社会に広がる「オフライン不安」とデジタル依存のリアル

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現代社会のリアル:7割がスマホ・ネットの「使いすぎ」を自覚

スマートフォンやインターネットは、今や私たちの生活に不可欠な存在です。しかし、その利便性の裏側で、「使いすぎかもしれない」「ないと落ち着かない」といった感覚を抱く人が増えています。

ポケットWiFiレンタルサービスを提供するWiFiGO!とプラスト株式会社が共同で、全国の20歳~59歳の男女500名を対象に「スマホ、インターネットに関する意識調査」を実施しました。この調査は、常時接続社会における人々のデジタルデバイスとの関わり方を多角的に分析しています。

7割以上が「使いすぎ」を自覚する現実

調査によると、日常生活の中でスマホやインターネットを「使いすぎている」と感じる人は、「よくある」が37.8%、「たまにある」が35.4%となり、合計で73.2%にものぼることが判明しました。

日常生活の中で、スマホやインターネットを使いすぎていると感じることはありますか?

この結果は、スマホが単なる連絡ツールにとどまらず、情報収集、エンターテインメント、業務ツールとして多機能化している現状を反映していると言えるでしょう。「気づけば触っている」「短時間のつもりが長時間視聴してしまう」といった経験は、もはや特別なことではなく、多くの人が共通して抱える感覚になりつつあります。

一方で、「ない」と回答した人は26.8%にとどまり、明確に「依存していない」と言い切れる層は約4人に1人という状況も浮き彫りになっています。

睡眠の質の悪化と集中力低下:デジタル依存がもたらすリスク

スマホやネットへの依存によって生じうるリスクについて尋ねたところ、最も多かったのは「睡眠の質の悪化」(48.2%)でした。次いで「集中力・思考力の低下」(39.6%)が挙がっており、日中のパフォーマンスに直結する影響が強く意識されていることが分かります。

スマホ・ネットに頼りすぎることて起こりうると思うリスクはどれですか?

就寝前のスマホ使用によるブルーライトが脳を覚醒させ、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌を抑制する可能性は、近年多くの研究で指摘されています。また、通知音や振動による中途覚醒も、深い睡眠を妨げる一因となり得ます。こうした日常的な行動が、知らず知らずのうちに睡眠の質を低下させている可能性があります。

さらに、「人とのコミュニケーションが減る」(17.2%)、「仕事・学業への悪影響」(14.6%)、「判断力が鈍る」(14.4%)など、心身だけでなく対人関係や意思決定への影響を懸念する声も一定数見られました。スマホ利用の長時間化が注意力を分散させることは、認知機能に関する研究でも議論されています。

「特にリスクは感じていない」と回答した人も27.8%いますが、これはスマホの利便性が高すぎるあまり、リスクが日常の中に溶け込み、問題として認識されにくくなっている側面もあると考えられます。また、「視力低下」「首肩のコリ」「ストレートネック」といった身体的不調への言及も複数あり、慢性的な負担への意識も広がっていることが示唆されます。

6割超が「オフライン不安」:ネットが使えない状況は「行動制限」に

外出中にネットが使えない状況になったときの不安・ストレスについて尋ねたところ、「強く感じる」が22.4%、「少し感じる」が39.6%で、合計62.0%が不安やストレスを感じるという結果になりました。

外出中にネットが使えない状況になると、不安やストレスを感じますか?

現代において、外出先で地図を調べたり、配車手配をする、家族や友人に連絡を取る、キャッシュレスで支払うなど、ほとんどの行動がスマホ使用を前提としています。常時接続が当たり前になったことで、「ネットが使える状態」が外出時の標準環境になっていると言えるでしょう。

かつての“ガラケー時代”には、紙の地図や時刻表を持ち歩き、待ち合わせは事前に細かく決めるのが一般的でした。公共WiFiも現在ほど整備されておらず、屋外で常時インターネットにつながることは特別な環境でした。そうした時代と比較すると、現代ではネット接続の断絶が単なる不便ではなく、“予定通りに動けない状態=行動制限”として強く意識されやすくなっている可能性があります。

この結果は、外出時にネットが使えない状況が、単なる「不便」を超えて、行動や安心感に直結するリスク要因となっていることを示唆しています。

対策は「食事中は触らない」が最多、しかし約半数は「未対策」

スマホやネットに依存しすぎないために実際に行っていることでは、「食事中は触らない」(23.2%)が最も多く、次いで「就寝前は見ない」(19.2%)、「通知を減らしている」(17.6%)が続きました。生活リズムの中で“触らない時間帯”を作る工夫が中心であることが分かります。

スマホやネットに依存しすぎないために、実際に行っていることを教えてください。

しかし、注目すべきは「特に何もしていない」と回答した人が48.8%と約半数にのぼる点です。使いすぎの自覚が73.2%もある一方で、具体的な対策にまで落とし込めていない層が多いことが示されました。

「仕事や連絡が常にスマホ経由で入るため手放しづらい」「SNSや動画が隙間時間の定番になっている」「具体的にどう制限すればよいのか分からない」といった背景が考えられます。利便性や習慣化、そして具体的な対処法の不透明さが重なり、意識はあっても行動に移せない“構造的な難しさ”が存在していると言えるでしょう。

その他の回答では、読書でスマホ時間を減らす工夫や、回線・契約の見直しに言及する声なども見られ、対策の形が“制限”だけでなく“代替行動”や“環境設計”へ広がりつつあることも示唆されています。

ネットが生活インフラ化した現代における「依存」のリアル

「ネットが使えなくなった瞬間、『これは依存しているかも…』と感じた出来事」を自由回答で尋ねたところ、単なる娯楽の不便さにとどまらず、日常の行動そのものが“ネット前提”になっている場面で強く意識されやすい傾向が見られました。

特に目立ったのは、「連絡が取れない」「地図が見られない」「支払いができない」「仕事が止まる」といった、外出先での行動を直接左右するシーンです。ネットが使えないことが「困る」だけでなく、“いつも通りに動けない”という感覚がストレスにつながっている様子がうかがえます。

自由回答を内容別に整理すると、依存を実感するきっかけは大きく「生活インフラ型」と「情報・娯楽型」に分けられます。前者は、ネットが切れた瞬間に「予定が崩れる」「行動が止まる」など、影響が即時に出やすいのが特徴です。後者は、空き時間の過ごし方や気分の落ち着き方に関わり、“手持ち無沙汰”や“つい見てしまう”といった形で表れています。

「決済ができない」「株取引やオンラインバンキングが止まる」といった回答は、ガラケー時代にはほとんど想定されなかった不安です。当時は現金払いや店舗窓口が主流でしたが、現在はコード決済やネット取引が生活や資産管理の基盤となっています。通信環境の断絶が、そのまま経済行動の停止につながる点に、時代の変化が表れていると言えるでしょう。

この自由回答からは、ネット環境が「あると便利」ではなく、連絡・移動・支払い・仕事といった“日常行動の基盤”として組み込まれている実態が浮き彫りになりました。依存を自覚しない層が一定数いる一方で、いざネットが切れた瞬間に「いつも通りに動けない」ことで依存を実感するケースが多く、スマホ・ネットが生活インフラ化していることを裏付ける結果と言えます。

「分かっているのに変えられない」時代へ:利便性と自律性の両立

今回の調査では、約7割がスマホ・ネットの使いすぎを自覚し、リスクとしては「睡眠の質の悪化」が最も強く意識されていることが明らかになりました。一方で、実際に具体的な対策を講じている人は半数に満たず、“分かっているのに変えられない”というギャップも浮き彫りになっています。

さらに、外出中にネットが使えないと6割超が不安を感じるという結果は、スマホが単なる娯楽機器ではなく、地図・連絡・決済・仕事といった生活機能を支える“インフラ”へと変化していることを示しています。平成のガラケー時代には、紙の地図や現金、事前の待ち合わせが当たり前でしたが、現在は常時接続が前提となり、通信が止まること自体が行動停止につながる環境へと移行しました。社会全体のデジタル化が進んだことで、スマホの役割も質的に変化していると言えるでしょう。

だからこそ、求められるのは単純に「使わない」と切り離すことではなく、“切れても困らない準備”と“使い方の設計”です。例えば、外出先での通信環境の確保としてポケットWiFiの利用を検討したり、デジタルデトックスの時間を意識的に設けるなど、利便性を享受しつつも、自身のデジタルライフを自律的にコントロールするための工夫が重要になります。デジタルが前提となった時代において、利便性と自律性をどう両立させるかが、今後さらに注目されるテーマとなりそうです。

調査概要

  • 調査名:スマホ、インターネットに関する意識調査

  • 調査手法:インターネットアンケート

  • 調査期間:2026年2月9日~2月16日

  • 調査対象:全国の20歳~59歳の男女

  • 有効回答数:500件

引用元および関連情報

本リリースの内容は、以下の共同調査によるものです。

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