要点整理
ASUSTOR「LOCKERSTOR Gen2+」シリーズの主なポイントは以下の通りです。
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高速ネットワークの強化: 2.5GbEから5GbEポート×2に強化され、SMBマルチチャネル対応により最大10Gbps近い高速データ転送を実現。
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高性能プロセッサー搭載: インテル製クアッドコアCPU「N5105」により、効率的なコンテンツ制作をサポート。
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豊富なストレージ拡張性: キャッシュやストレージとして活用できる4つのM.2 SSDスロットを搭載。
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データ保護機能の充実: UPS接続に対応したUSB 2.0ポートの追加や、ADM Defender、Snapshot Centerなど、多層的なデータ保護機能が強化されています。
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最新のオペレーティングシステム: ADM 5.0はLinuxカーネル6.6 LTSにアップグレードされ、安定性とセキュリティが向上。
詳細解説
製品ラインナップ
今回販売が開始されるのは、ドライブベイ数に応じて以下の3モデルです。
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LOCKERSTOR 2 Gen2+ (AS6702T v2):2ベイモデル
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LOCKERSTOR 4 Gen2+ (AS6704T v2):4ベイモデル
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LOCKERSTOR 6 Gen2+ (AS6706T v2):6ベイモデル
進化した高速ネットワーク
本シリーズの最大の強化点の一つは、ネットワーク速度の向上です。従来モデルの2.5GBASE-T(2.5GbE)×2ポートから、5GBASE-T(5GbE)×2ポートへと変更されました。これにより、LAN速度が大幅に向上し、データ転送速度が従来比で約2倍に高速化されています。
さらに、SMBマルチチャネルに対応しているため、複数のイーサネットポートを組み合わせることで、10Gbps環境に近い速度でのデータ転送が可能です。これにより、追加の10GbEアダプターを購入することなく、コストを抑えながら高速なネットワーク環境を構築できます。
インテル製クアッドコアCPU「N5105」搭載
CPUには、インテル製クアッドコアCPU「N5105」が採用されています。2.0GHzのベースクロックと最大2.9GHzのブーストクロックで動作し、高い処理能力を提供します。これにより、コンテンツ制作や複数のタスクを同時に処理する際にも、効率的な運用が期待できます。
4つのM.2 SSDスロットによる柔軟なストレージ構成
すべてのモデルで、4つのM.2 SSDスロットを搭載しています。これらのスロットは、システムキャッシュ用として利用したり、高速ストレージとしてデータ保存に利用したりと、用途に応じた柔軟な構成が可能です。HDDとM.2 SSDを組み合わせることで、大容量と高速性能を両立したストレージ環境を構築できます。
効率的な冷却設計
最大4台のM.2 SSDを搭載する構成でも、発熱を抑えるための効率的な冷却設計が施されています。追加の通気構造により、NAS内部のすべてのコンポーネントが効果的に冷却され、安定した動作をサポートします。
強化されたデータ保護と管理機能
背面にUSB 2.0ポートが新たに1つ追加され、UPS(無停電電源装置)接続に対応しました。これにより、停電時にもNASのデータをより確実に保護できるようになりました。
また、ASUSTOR独自のソフトウェア機能も進化しています。
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Dr. ASUSTOR: NASの異常を監視し、各種設定やデータの健全性をチェックして正常稼働を確認します。データ保護を強化するための推奨事項も提示されます。
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新しいADM Defender: あらかじめ設定されたファイアウォールプロファイルとカスタマイズ可能なプロファイルを提供し、不審なIPアドレスからの接続を事前に防ぎます。ネットワーク通信パケットの監視により、マルウェアや攻撃リスクを低減します。
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SSHキーによる安全なSSHログイン: パスワード認証よりも安全なSSHキー認証を有効にすることで、管理者アカウントごとの接続安全性が大幅に向上します。
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Sambaのアップグレード: ADM 5.0では新しいSambaを搭載し、SMBマルチチャネルが安定機能として提供されます。これにより、複数のイーサネットポートを組み合わせたデータ転送速度が向上します。
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ADM 5.0の進化: Linuxカーネル6.6 LTSにアップグレードされ、多数のセキュリティパッチとパフォーマンス、安定性の向上が図られています。
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包括的データ保護: システムとデータの両方を多層的に保護する包括的なデータ保護プランを採用しています。
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ASUSTOR EZ Syncによる自動同期: クラウド同期サービスの便利さを自宅で実現し、月額料金や容量制限なしでデータを同期できます。
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MyArchiveのスケジュールバックアップ: 重要なデータをMyArchiveドライブにバックアップする際に、ドライブの自動マウント・取り外しに対応し、3-2-1バックアップの実行を容易にします。
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スナップショットセンター: BtrfsおよびiSCSIボリュームを活用し、NAS内のデータのスナップショットを作成できます。MyArchiveもBtrfsおよびスナップショットに対応し、誤削除や誤操作によるデータ損失からの復元をサポートします。
省電力とデジタルホーム機能
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Wake on LAN / Wake on WAN: 使用していないときは電源オフ、必要時にクリック一つで起動できるため、節電と不正アクセス防止を両立できます。
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デジタルホーム向け設計: HDMIポートとマルチメディアアプリを組み合わせることでUHDテレビでの視聴が可能。UPnPマルチメディアサーバーを利用して、対応デバイスへのコンテンツストリーミングも行えます。
包括的監視システムとDockerデプロイ
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監視システム: 標準で4台分のカメラチャンネルが無料で利用でき、最大44台まで拡張可能です。Surveillance CenterおよびモバイルアプリAiSecureで外出先からの視聴も可能です。
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PortainerによるDockerデプロイ: Portainerを活用することで、数千種類のDockerイメージをグラフィカルインターフェースで簡単にデプロイできます。
写真管理とライブ配信
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Photo Gallery 3 + AiFoto 3: 新機能を搭載し、写真整理が容易になりました。カスタムフォルダー選択、タイムライン表示、スマートアルバム、写真の重複排除などが利用できます。
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ASUSTORLive: スマートフォンやタブレット、PCから複数のストリーミングプラットフォームへ配信が可能です。配信の録画はNASに安全に保存できます。
モバイルアプリ
ASUSTOR EZ Connectにより、スマートフォンからどこでもNASに接続し、ファイルにアクセス・共有が可能です。パスコードロック機能やHTTPS接続により、高いセキュリティが確保されています。

LOCKERSTOR Gen2+シリーズ
競合や旧モデルとの違い
本シリーズは、従来モデルのLOCKERSTOR 2 Gen2 (AS6702T)、LOCKERSTOR 4 Gen2 (AS6704T)、LOCKERSTOR 6 Gen2 (AS6706T)の後継機種にあたります。主な進化点は以下の通りです。
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LAN速度の強化: 2.5GBASE-T(2.5GbE)×2ポートから5GBASE-T(5GbE)×2ポートへ強化。
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USBポートの追加: 背面にUSB 2.0ポートが1つ追加され、UPS接続に対応。
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OSのアップグレード: ADM 5.0へのアップグレードにより、セキュリティと安定性が向上。
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Sambaの安定化: SMBマルチチャネルが実験的機能から安定機能へと移行し、より信頼性の高い高速転送が可能に。
これらの強化により、より高速で安全、かつ安定したデータ運用が可能になりました。
どんな人におすすめ?
ASUSTOR「LOCKERSTOR Gen2+」シリーズは、次のような方におすすめです。
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大容量データの高速転送を求めるクリエイターや中小企業: 動画編集データやCADデータなど、大容量ファイルを頻繁に扱う環境で、高速なファイル転送と共有を実現したい方。
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高いデータ保護機能と柔軟なストレージ構成が必要なユーザー: 重要なデータを安全に保管し、停電対策やスナップショットによる復元機能を重視する方。
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デジタルコンテンツの集約・配信を考えている家庭: 家族の写真や動画を一元管理し、テレビやモバイルデバイスで楽しんだり、ライブ配信のデータを保存したい方。
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ホームサーバーや監視システムを構築したい方: 自宅でサーバーを運用したり、セキュリティ強化のために監視カメラシステムを導入したい方。
価格・購入先情報
ASUSTOR「LOCKERSTOR Gen2+」シリーズの市場想定価格は以下の通りです。
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AS6702T v2:85,900円 (税込)
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AS6704T v2:111,500円 (税込)
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AS6706T v2:147,000円 (税込)
これらの新モデルは、2025年12月10日(水)より販売が開始されます。
製品の詳細情報や最新の販売状況については、フィールドスリー株式会社のウェブサイトをご確認ください。
出典:
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フィールドスリー株式会社 製品WEB: https://www.fieldthree.co.jp/asustor.html
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フィールドスリー株式会社 企業HP: https://www.fieldthree.co.jp/
気になる方は、ぜひ公式サイトで詳細なスペックや購入方法をチェックしてみてください。


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